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クルム伊達公子選手のライジングショットから学ぼう③

クルム伊達公子選手のライジングに学ぼう!第3弾!

さて、前回まではライジングショットのメリットとデメリットについてそれぞれ考えてきました。

ライジングの良さと難しさの両面を感じ取っていただいたところで、今回は、実際にライジングショットをあなたも打てるようになるためのコツについてシンプル&ナチュラルな観点から考えていきましょう。

私の経験上、新しいこと、難しいことにチャレンジするときは、シンプル&ナチュラル」という考え方はとっても役に立ちます。

この考え方のコツは、「余計なものは何か?」を探して「捨てる」ことからはじまります。 これはとっても大切な考え方ですので、忘れないでくださいね。

普通は新しいことにチャレンジするときは、今ある知識や情報に「何を加えなければいけないか?」と考えます。その結果、「自分に足りないものは何か?」を探してしまいます。

しかし私の経験上、現代社会では知識や情報はあふれていますし、テニスについても、レベルに関わらず多くの人がもう十分すぎるくらい知識や情報をもってらっしゃいます。(余談ですが日本のテニス雑誌は海外のテニス雑誌と比べて格段に上達テクニックの内容や情報量が充実していてい、海外の人は驚くそうです。おそらく日本人テニス愛好家の知識は世界一です。)

だからこそ、これからの時代は「いかに余計なものを捨てるか?」だと感じています。

実際、プロ選手はじめ多くのプロフェッショナルな専門家の方々とお会いすると、結局実践されていることや考え方はとってもシンプルで本質的なことが多いです。

ということで、ライジングについても、今の自分のショットを振り返ってみて、そこから「余計なものは何か?」と考えていくと、きっと答えが見つかります。 これはあなたにしかできない作業ですから、この機会に、ひとりでじっくり考えてみてほしいと思います。
とはいえ、少しはヒントを・・・という方のために、私なりに発見した余計なものを例にあげてみましょう。

それは、この2つです。

1.テイクバック


2.力(ちから)

「んっ・・・!?ウソ?」と思う方もいらっしゃるかもしれません。

私の経験上、ライジングの感覚を学ぶときはこの2つは必要ありません。むしろ邪魔になってしまいます。

1.テイクバック
ライジングの基本は壁のようにボールをブロックするイメージです。また打つタイミングが大切です。それならば、いつものように大きくテイクバックするのではなく、壁のようにラケットを準備しておけばいいんじゃない??という発想です。
まずはこの考え方で飛んでくるボールを捕らえる練習をすれば、ライジングのボールを打ち返す感覚や、打つタイミングの感覚がつかめます。
そして、これで十分感覚がつかめたら、はじめてテイクバックを少しずついれていけばよいのです。
最初からテイクバックをしながらライジングを打とうとしてうまくいかず、難しくてあきらめる人が多いですが、これならその心配はありません。

2.力(ちから)

ライジングはボールにスピードがある状態でブロックするので打点では「力」が必要だと誰もが考えます。 しかしこれも錯覚です。
力を入れれば入れるほど、実は上手く打てません。
これはどんなスポーツでも当てはまることですが、初心者であればあるほど全身のいろんなところに余計な力がはいります。すぐに全身筋肉痛になった経験ありませんか?

一方、上級者であればあるほど、余計な力が抜けていてリラックスした状態でプレーします。長時間動いても疲れないわけです。
新しいことに挑戦するときは、無意識に力が入ってしまいます。
ライジングも同じ。
おそらく初めてチャレンジすると、腕にものすごい力が入ることと思います。でもそれでは上手くうてません。
だからあえて、「力」を捨てることからはじめてみてください。

以上です。参考になりました?

2つ例をあげてみましたが、これはほんの一例です。

あなたにとって「余計なもの」は何でしょう?

ぜひ考えてみてくださいね。

あなたのテニス上達を応援しています。