クルム伊達公子選手のライジングに学ぼう!第4弾!
さて、前回まではライジングショットのメリットとデメリット、
今回は、ライジングを実際に身につけるための練習法をご紹介したいと思います。
ライジングを身につけるために一番大切なのはボールを打つ「タイミング」を覚えることです。
普通のストロークでは、バウンド後、一息おいてからスイングしていくイメージですが、ライジングでは、ボールがバウンドした直後を打ちに行くようなイメージになります。
「タターン」という、いわゆるショートバウンドで打つイメージを持ってください。
このタイミングさえ覚えられれば、あとは普段のスイングと何もかわりません。
では、このタイミングを覚えるのに一番オススメの簡単練習法をご紹介しましょう。(右利きのフォアハンドで説明します。)
1.右手にラケットと左手にボール(数球)を持ってください。
2.ネットから3メートルほど離れた位置に、ネットと正対して立ちます。(ネットと向き合って立ってください)
3.左手をフォアハンド打点のあたりにもっていき、そこでボールを落とします。ボールが地面にバウンドしてから上がってくるところを打ちます。(「タターン」というタイミングになります。)
4.うまくショートバウンドでタイミングよく打てるように繰り返し練習しましょう。(ボールはネットして問題ありません。あくまでタイミングの練習です。)
たったこれだけです。
これを繰り返してください。
このとき、ラケットのスイートスポット(ラケット面の真ん中から少し上のあたり)でしっかりとボールを捕らえられているかどうかを確認してくださいね。
最初はラケットの端にあたったり、空振りしたりとうまくできないと思いますが、タイミングがわかってくると、面白いようにスイートスポットで打てるようになると思います。
なかなかうまくできない人によくある症状は、テイクバックが大きすぎるというものです。
普段のようにテイクバックをするのではなく、まずは一切テイクバックをしないようにして、チャレンジしてみてください。
タイミングがとれるようになれば、徐々にテイクバックしていってください。
またうまく打てるようになれば、ネットから離れて、最終的にはベースライン上から同じようにボールを自分で落として、ショートバウンドでボールを打って、相手コートへ返球できることを目指してください。
さらにもう一歩上のレベルでは、ネットをはさんでのショートラリーで、ライジングに挑戦しましょう。
生きたボールを実際にライジングのタイミングで捕らえることで、あなたの感度はさらにあがります。
さらにさらに実践レベルでは、ベースラインの内側にたって、ラリーをしてみましょう。このときのルールは「ラリー中に、ベースラインより後ろに下がらない!」とします。クルム伊達公子選手もライジングを身につけるときは、ベースラインの後ろに監督がたって、伊達選手がベースラインより後ろに下がらないようにして練習をしたそうです。
マイテニの練習法は「シンプル&ナチュラル」をベースにしています。
「何が足りないか?」ではなく「何がいらないか?」を考えます。
そうすることで本質が見えてきて、上達も早くなります。
ライジングショットの練習法の場合、ライジングのタイミングを覚えるための順序として・・・
1.テイクバックしない → 慣れてきたらテイクバックを徐々に大きく
2.横を向かない → 慣れてきたら横を向いて体をひねった状態で
3.踏み込まない → 慣れてきたら一歩前に踏み込んで打つ
というように進めていくとスムーズにいくでしょう。
「こんなことだけではライジングは打てない。」と思う人がいらっしゃるかもしれませんが、私の経験上、上級者ほど意識しているポイントは少なく、この基礎練習ができれば、ボールが速くても、深くても、自分の足が遅くても、力が無くても問題なく返球できます。
さあ、あなたもぜひチャレンジしてみてくださいね!
あなたからのテニス上達報告をお待ちしています!