以前、上級者の技を自分のものにする方法として3つをあげました。
1.視覚
2.聴覚
3.体感覚
今回は2.聴覚、つまり耳を使ってテニス上達する方法をご紹介しましょう。
耳を使ってテニス上達・・・といわれても、なかなかピンときませんよね?
でも実は耳はテニス上達にとって、大切なんです。
さあでは早速具体的にその方法をご紹介しましょう。
それは、上級者がボールを打ったときの「音」を聞くことです。
ラケットとボールが接触するときに、「パコーン!」と音がしますよね?
この音、普段何も意識せずに聞いていると、ただの音ですが、実はいろんなことがわかる大切なバロメーターなんです。
例えば、上級者と初心者では同じラケットで同じボールを打ってもその音は全然違います。
まずは上級者が打ったときのボールの音をしっかり聞いて、そして自分が打ったときのボールの音と比べてみてください。
初心者の人に多いのは、自分でボールを何度も何度も打っているけれども全然スイートスポットに当たっておらず、でも本人は何が悪いのかよくわからない・・・という人がいます。
そういう人は、上級者の打つボールの音を聞くことで、きちんとスイートスポットに当たったときの音がどのような音なのかを耳でしっかりと把握できるようになります。
そうなれば、次に自分で打つときに、それと同じ音が出れば、スイートスポットできちんとボールを捕らえられているということになります。
またフォアハンドは打てるけれどもバックハンドは苦手、特にスライスが苦手だ・・・という人も、上級者の人が打つ音をよくきいてください。
コーチから、「スライスのときはボールを切りすぎないようにー」といわれたことありませんか?でもどれくらいラケット面を立てて打てばいいのかがわかりにくいと思います。
そういうときは音を頼りにラケット面の角度を変えてボールを打つと、上級者が上手に打つスライスと同じ音が出るときがあります。それが正しい角度だとわかるわけです。
さらに、ある程度中級、上級の人であれば、この音を聞き分けることで、自分のテニスの状態が手に取るようにわかります。
スピンのかかり具合(回転数)やインパクトの強さ、ガットの緩み具合など多くのことがわかります。
エスキモーには雪を表す言葉が100以上あるといわれますが、同じようにボールを打つ音を聞き分ける能力が長けてくれば、初心者にとってはひとつの音でも、上級者にとってはいろんなことがわかるようになるんです。
そう考えると、テニスって奥深くて面白いですよね!
さあ、あなたも聴覚を研ぎ澄ませて、音を聞き分けるプロになってくださいね!