テニス上達
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テニスと医療の共通点とは?

テニス上達する人の条件とは一体何でしょう?

今回は、テニスが上達する人と上達しない人の傾向の違いについて、医療の視点から考えてみたいと思います。

最近は雑誌や本、ネット上でもテニス上達法が山のようにあふれています。

これだけ選択肢が増えることはありがたいことですが、逆に情報があふれすぎると、「本物はどれ?」「どれが正しいの?」「自分にあっているのはどれ?」などなど迷うことも多いと思います。

そんな中、私なりに最近気が付いた傾向があります。

それは、

「全体的に、コーチからのハウツーや即効性のあるアドバイスを求めすぎる傾向にある」

ということです。

できるだけ早く上達したい!
とにかくライバルに勝ちたい!
スランプから脱出したい!

ために、すぐに結果がでるアドバイスをしてくれるコーチや教え方が重宝されています。

もちろんそれは当然のことといえば当然なのですが、ここ最近はその副作用が出てきていると感じています。

それは、

「自分だけでは上達できない。アドバイスがなければ上達できないと思ってしまう」

という副作用です

つまり、コーチからのアドバイスを鵜呑みにするばかりで、普段から自分で考えたり、努力したりしなくなるということです。

医療に置き換えて考えてみるとわかりやすいと思います。

たとえば風邪を引いた場合、病院にいけば医者がすぐにお薬を出してくれます。患者とすれば薬を飲むことですぐに効果がでて病気が治るので万々歳です。

しかし風邪を引く人というのは日常生活スタイルに原因があるため、一時的によくなったとしても、また普段と変わらない生活をしていれば、同じように風邪を引きます。そしてまた病院にいき、薬をもらいます。

その結果、薬があるからと安心してしまい、その生活スタイルを変えようとはしません。逆に、少しでも調子が悪くなればすぐに薬を飲むようになってしまいます。薬にたよってしまう、いわゆる薬漬けの状態です。

こうなるとその患者は「病気は自分では治せない、薬がなければ治らない」と考えるようになってしまいます。一生、病院通いが続きます。

しかし最近では、予防医療という考え方が広まってきました。

これまでの医療は、病気になった患者を治すためのものでしたが、病気にならないようにするための医療が予防医療です。

薬で治すのではなく、たとえば日常の食生活や睡眠時間、ストレス対策などを改善することで病気にならない体質を作っていくというものです。

人間は本来、自然に即した生活をしている限り、病気にならないようにできていると私は感じています。シンプル&ナチュラルな生活をしていればよいということです。

この仕組みがわかってくると、病気の本当の原因がわかって、それを自分で改善することがき、そして薬も必要なくなりす。

私はテニスもまったく同じ傾向にあると考えています。

コーチは病気になった患者に処方する医者になりがちなのではないか?
また生徒さんも薬を出してくれる医者(即効性のあるアドバイスをくれるコーチ)を重宝する傾向になっていないか?
と考えさせられることがあります。

マイテニスで創業当時からお伝えしている目標は、
「コーチがいなくても自分で上達できるようになってもらうこと」
でした。

しかし、マイテニスも、「どうすればメンバーさんを上達させることができるか?」を追及した結果、即効性のある薬を開発し、それを与えることが良いことだと考えていた時期がありました。
そしてその結果、失礼ながら薬漬けのような状態になってしまったメンバーさんもいらっしゃったような気がします。

もちろん上達はされるのですが、そこから自分で考える力をなくしてしまうと、アドバイスがなければ上達しない、アドバイスがなければ安心できない状態に陥ります。

「レッスン直後はとても調子がいいのに、またしばらくすると元に戻ってしまうんです。。。」という経験はありませんか?

もし私が病院的な位置づけのテニススクールを経営しているなら、そのほうが患者さんはリピートしてくれるので喜ぶかもしれません。

ただ、それは私が求めているシンプル&ナチュラルな姿ではないので、改めて、これからは自分で考える力をつけてもらえる予防医療的な方法を提案したいと思います。
それがマイテニのコーチの本来の役割だと考えています。

もしあなたが「誰かのアドバイスがなければ上達できない」と考えているならそれは大きな間違いです。アドバイスを求めることは大切ですが、もっと大切なことはそれを聞いて自分で解釈して考えることだと思います。

アドバイスがなければ上達しないと考える人は、試合中に調子が悪くなると対応できません。コーチからのアドバイスはできませんから。

しかし、自分で考えて改善できるようになれば、試合中にスランプになっても、苦手な相手と対戦することになっても、どんな状況になっても自分で考えて解決策が見つかります。うまくいくかどうか結果はわかりませんが、少なくともその人は成長します。

いろんな方を見ていて、結局のところ上達される方というのは自分で考える力を持っている人、自分で成長していける人だとつくづく思います。

あなたにもそんな状態を目指していただきたいと思います。

あなたのテニス上達を応援しています!