テニスで良いショットが打てるようになるためには意識をどのようにコントロールすればよいのでしょう?そのコツをご紹介します。
前回のテニスが上達する潜在意識の使い方では、
潜在意識のやっかいなルールについてご紹介しました。
→ テニスが上達する潜在意識の使い方
潜在意識には「否定がない」ので、「ミスしないようにがんばろう!」というのはわざわざミスをするように意識を使っているようなものだというお話でした。
逆にできるだけポジティブな表現を使うように意識をしていくことが大切だとお話しました。
しかし試合中に立て続けにミスをしたあとに、「絶対うまく打てるぞ!」とか「おれは強いんだ!」と無理に意識をしても、それこそが不自然に感じてしまい、頭の中では、「・・・とはいえ、さっきのショットもミスしたしな・・・今日は調子が悪いみたいだし・・・」とネガティブになることもあるかとおもいます。
頭でいいイメージを意識しても100%うまくいくわけではありませんから、「うわ~、いいイメージをいくら描いても、全然うまく打てない・・・打つ手無しだ、最悪だ~。」と余計に落ち込む人もいるかもしれません。
そんなときに気負うことなく自然にポジティブに考え、良いショットを打てるようになるコツがあります。
それは、
「ひとつひとつのショットを切り離して考える」
ということです。
とても大事ですので、もう一度いいましょう。
「ひとつひとつのショットを切り離して考える」
一見当たり前のようにおもいますが、実はほとんどの人が実践出来ていません。
人間は現在におきたことの原因を過去に捜し求めます。
逆にいえば、過去の状態から現在を勝手に予測してしまうわけです。
しかしテニスで調子が悪いときは、この習性が仇になるケースがほとんどです。
ミスをいくつか重ねることで、自然と次のショットもミスをすると考えてしまいます。
でもそんなときに、冷静に気づいてほしいのですが、ひとつひとつのショットはそれぞれ独立しているという事実です。
前のショットをミスしたからといって、これから打つショットがミスになるということはないのです。
ポイントやゲームで考えてもらっても同じです。
さっきのポイントをとられたからといって、次のポイントも相手にとられるでしょうか?
さっきのゲームをとられたからといって、次のゲームもとられるでしょうか?
そんなことはありませんよね。
もちろん、何度もミスが続く場合は、それなりにどこかに原因があるからですが、安易に「さっきもミスしたから今回もミスしそうだ・・・」と意識してしまうことは、まったくナンセンスだということです。
これを知っているのと知らないのとでは大きな差が出ることがお分かりいただけたかとおもいます。
ミスが続いているときこそ、「ひとつひとつのショットは独立している。だからとにかく今、このショットに全力を尽くそう!」とおもうことが良いショットが打てる上手な意識の使い方なのです。
この意識の使い方を理解して、そして試合中に着実に実践できるかどうかが、勝てる人と勝てない人の大きな差になるわけです。
さあ、この週末、あなたも試してみてくださいね。